中韓FTAが台湾でも大きなニュースになっています。いろいろな意見があるとは思いますが、自分が見かけたニュースを簡単に紹介します。

中韓FTAは核爆弾の威力、台湾は3年で6500億の損
台湾と韓国が中国へ輸出している商品のうち77%が似たような商品だそうです。FTAによりシェアが奪われ、3年~5年の間に6500億台湾ドル輸出が減り、GDPは0.5%減ると試算されているそうです。

台湾の五大産業に打撃、若者の給料は15000元に
台湾の五大産業、パネル、石油化学、鉄鋼、工作機械、紡績が影響を受けることになるそうです。90万人が影響を受け若者の月給は15000元になる可能性もあるそうです。ちなみに来年には最低賃金が2万元を超えるはずなので15000元というのはあり得ません。

中韓FTA、馬総統が民進党を攻撃
馬英九総統は中韓FTAのニュースを受け民進党を「台湾経済の葬式をするな」「元々は韓国よりも先を行っていたのに、現在では遠く及ばない。民進党はいつまで時間稼ぎをするつもりだ。」と批判したそうです。これは今年4月のサービス貿易協定に反対する太陽花学生運動により、サービス貿易協定についての審査、立法がまったくできなってしまったことを指しています。

外資「中韓FTAの衝撃は小さい」 
オーストラリアの投資銀行マッコーリーは「影響はそんなに大きくない。緊張しすぎだ」というレポートを発表したそうです。これに対し台灣經濟研究院は「マッコーリーはFTAの影響を受けないから、そんなことが言える」と反論しています。

証券市場にFTAの衝撃
12日の証券市場は115ポイントと大幅に下げ基準となる9000ポイントを割りました。しかし13日、14日の2日間で株価は落ち着くだろうとのことです。


中韓FTAにより、中国で韓国企業と競争している台湾企業やその他の国の企業は不利になることは間違えありませんが、韓国国内では中国製品との競争をする必要も出てきます。それに太陽花学生運動で中国の市場に出ていくよりも台湾の市場を中国から守るということを望んでいる人が多いということははっきりしています。しかし、台湾は韓国のことが嫌いというかライバル視をしていることもあり、FTAのニュースはそれなりに衝撃だったのも事実です。現在の台湾は選挙前なので、貿易と関税の問題にどう対応するべきなのかしっかり話し合ってほしいものです。

※各リンクはソースのニュース記事です。
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